SSブログ

屏風の下張り、ミノ押さえと、増し釘 [屏風 NEW]

いよいよ屏風の下張りも完成に近づいてきました。
ミノ張りをした上に、補強の意味で、ミノ押さえという作業をします。
骨縛り押さえと同様、少し厚めの楮紙に全面に糊をつけて、貼ります。
    22.4.12 092.jpg
    ここでのポイント。
    貼る時は、中から外へ、空気を抜くように。
    これは、基本中の基本です。   
    このミノ押さえの場合はその後の作業が大切です。
     22.4.12 094.jpg
        端から、中央部分に向かってたるみを寄せるようにします。
     外から内側に向かってなでるのです。
     このようにするのは、ミノ張りをしたときだけです。
     こうしておかないと、框(かまち)のほうにしわが残ってしまいます。
     さて、ここまでで、下張りの紙は、6枚張ったことになります。
     こりゃ相当の厚みになって、「屏風の真ん中が太鼓みたいに膨らむんじゃないの?」
     と 思われる方がいらっしゃるかもしれませんね・・・そうなんです。そのために・・・
       22.4.22 041.jpg
       かまちのここの部分。「返り取り」という作業をしています。
       骨を作ってくれる建具屋さんで、カンナをかけて中央に向かって斜めに削ってあるのです。
      22.4.22 045.jpg
     こうしておいて、下張りの紙を、一番下は、一番内側に近いように・・・
     だんだん外に重ねるように・・・ 貼っていってます。
     それで、紙の厚みをくわえて最終的に「つらいち」・表がまっすぐになるようにします。
     ミノ押さえが乾いたら、増し釘を打ちます。
   
      22.4.22 025.jpg
     かまちどおしが交わっている所、に鉄の釘を打ち込んで補強します。
     このとき使う釘は、アタマをつぶしておきます。
      22.4.22 009.jpg
      そうしないと、框(かまち)の木が割れちゃうからです。
      すべての下張りが終わったので、ツノを切って落とします。
      22.4.22 029.jpg
     ツノは、下張りをして、乾かす時に必要なので、この時まで残しておきます。
       増し釘を打ち終わったら、隅切り。
     22.4.22 035.jpg
     屏風の四つの角に、刃物で、切れ込みを入れておきます。
     こうしておかないと、上張りをしたときに、四隅に しわ が来てしまいます。
     いよいよこの後は、紙蝶番をつける作業と、「浮け張り」の作業を残すのみです。
     
                 梅田 剛嗣
               ℡ 086-231-3371




nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:アート

nice! 1

コメント 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。